脇役―慶次郎覚書―(新潮文庫)

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北原亞以子 594円 ※PCブラウザ非対応作品です。スマートフォンアプリから閲覧できます。
購入した作品の読み方

あらすじ

元定町廻り同心、我らが森口慶次郎に心底惚れ込み、陰に日なたにその活躍を支え続ける「縁側日記」の登場人物たち。岡っ引の辰吉に吉次、飯炊きの佐七や嫁の皐月……こみ入った過去を背負い、一筋縄ではいかぬへそ曲がりもいるけれど、他人の涙を見過ごせない心根の出来のよさなら慶次郎にも負けやしない。いつも脇役、今日は主役の彼らが語る粋で優しい八つの江戸人情譚!

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  • 脇役―慶次郎覚書―は、NHKでドラマ化された慶次郎縁側日記シリーズの小説です。今回は、いつもなら主役の脇を固めている、おなじみの登場人物たち一人一人にスポットをあて、それぞれの抱えた事情や心情を作者ならではのあたたかく少し距離をおいた視点で描かれています。私はドラマの方は全く見ていなかったのですが、ドラマでは慶次郎役を高橋英樹さん、吉次を奥田瑛二さんが演じたというのをこの小説のあとがきで知りました。読書家で知られた故・児島清さんもこの小説のファンで、特に吉次がお気に入りであるとおっしゃっているのも慶次郎シリーズの小説の巻末に載せられた作者との対談で拝見しました。なお、吉次を演じた奥田瑛二さんが気を付けたことなども、このシリーズの小説のあとがきで見ることができます。ドラマ化されなかったとしても文章を目で追っていくことでたやすく自分の心の中で映像を見ることができる、素晴らしい小説ですが、ぜひ、この作品を読んで慶次郎縁側日記シリーズを楽しんでいただきたいと思います。先に読むか、後に読むか。どちらを選んでもそれなりに楽しめますが、お好みでどうぞ。

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    アンズジャムさん