ひゃくはち
購入した作品の読み方あらすじ
地方への転勤辞令が出た青野雅人は、恋人の佐知子から意外なことを打ち明けられた。付き合い出すずっと前、高校生のときに二人は出会っていたという。彼は、甲子園の常連・京浜高校の補欠野球部員だった。記憶を辿るうち――野球漬けの毎日、試合の数々、楽しかった日々、いくつかの合コン、ある事件、そして訣別。封印したはずの過去が甦る。青春スポーツ小説に新風を注いだ渾身のデビュー作。
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レビュー・口コミ(1件) 一覧へ
まさに青春。
元は映画を見て原作を読んだのですが、映像ではカットされていた大人になった雅人たちを色濃く書かれています。
映画では仲のいい仲間のまま終わったのが、まさか疎遠になっていて、疎遠になってしまった理由に高校生ならではという青臭さと葛藤と熱さ。
それ故の純粋な正義感で部員みんな心に傷を負ったまま成長してしまう。
もちろん野球のシーンも書かれていますが、私はそれよりも部員みんなの個性とストーリーが惹きこまれました。
ひゃくはちとタイトルにもなっていますが、度々雅人の会話に出てきますが、煩悩の数と野球の縫い目の数を現しています。
その数がストーリーと絡んでいて、また面白く、感動する内容になっています。