木暮荘物語

購入した作品の読み方

あらすじ

小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年、二階建て全六室のおんぼろアパート・木暮荘。現在の住人は四人。一階には、死ぬ前の愛あるセックスに執念を燃やす大家の木暮老人と、刹那的な恋にのめり込む女子大生・光子。二階には、光子の日常を覗くことが生き甲斐のサラリーマン・神崎と、姿を消した恋人を想いながらも別の男性からの愛を受け入れた繭。一見平穏な木暮荘の日常だが、それぞれが「愛」を求めたとき、痛烈な哀しみがにじみ出す。それを和らげ、癒すのは、安普請のぼろアパートだからこそ生まれる人のぬくもりだった……。直木賞作家が紡ぐおかしくも温かな人間物語。

レビュー・口コミ(1件) 一覧へ

  • 「木暮壮物語」に出てくるキャラクター、みーんな人間くさくて、イイ!人として至らない点があったり悩みがあったりするけど、それぞれ優しさがある。コイツ、けっこーいいやつじゃん・・・って、後からじわじわくる温かさを感じた。傍目から見て、木暮壮のひとたちは何も立派じゃないし、むしろ社会的にはダメな分類なんだけど、ストーリーが進むにつれ、ひとりひとりの良さがじわじわ、わかってくる。明日への気力がわいてくる、ハートウォーミングな良書☆

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    はっさくさん