しない生活 煩悩を静める108のお稽古
購入した作品の読み方あらすじ
メールの返信が遅いだけで「嫌われているのでは」と不安になる。友達が誉められただけで「自分が低く評価されたのでは」と不愉快になる。人はこのように目の前の現実に勝手に「妄想」をつけくわえ、自分で自分を苦しめるもの。この妄想こそが、仏道の説く「煩悩」です。煩悩に苛まれるとき役に立つのは、立ち止まって自分の内面を丁寧に見つめること。辛さから逃れようとして何か「する」のでなく、ただ内省により心を静める「しない」生活を、ブッダの言葉をひもときながらお稽古しましょう。
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日々暮らしていると些細なことで不安になったりイラっとしますが、小池龍之介さん著「しない生活 煩悩を静めるための108のお稽古」を読むと不思議と心が落ち着きます。欲を出して頑張る、のではなく欲を手放すことで生きることが楽になるとわかります。驚いたのはブッダも「食事の量を自制すること」と説かれていたことです。満腹になると精神集中ができないのはもちろんのこと、糖質、脂質、タンパク質が舌に触れると脳内に快感物質ドーパミンが分泌され、快楽に支配されることになり食べ過ぎてしまう。だからお坊さんは精進料理なのだな~と深く納得し,心を静めるためにはこういう風に考えよう、という精神論だけではなく、食事からも変えていけるのだとわかり勉強になりました。お寺の住職である小池さんのことですから、さぞ人間ができていることだろうと思ってしまいますが、小池さん自身の煩悩についても隠すことなく書かれていますので、なんだか安心し親近感まで感じながら読み進めることができます。頑張っているのになんだかイライラする毎日を送っている方にオススメの本です。