名探偵に薔薇を

購入した作品の読み方

あらすじ

始まりは、各種メディアに届いた『メルヘン小人地獄』だった。それは、途方もない毒薬をつくった博士と毒薬の材料にされた小人たちの因果を綴る童話であり、ハンナ、ニコラス、フローラの三人が弔い合戦の仇となって、めでたしめでたし、と終わる。やがて童話をなぞるような惨事が出来し、世間の耳目を集めることに。第一の被害者は廃工場の天井から逆さに吊るされ、床に「ハンナはつるそう」という血文字、さらなる犠牲者……。膠着する捜査を後目に、招請に応じた名探偵の推理は? 名探偵史に独自の足跡を印す、斬新な二部構成による本格ミステリ。

レビュー・口コミ(1件) 一覧へ

  • 純粋な推理小説です。最近のライトノベルとは一線を画しています。小人地獄という名前の毒薬、生まれた背景、被害者、第一部は序章に過ぎないと第二部を読んだらわかりました。「名探偵に薔薇を」の名探偵は、宿命なのです。第一部ではミルクを入れた紅茶を飲んでいたけど、第二部では入れずに飲んだ・・・加害者や被害者を思うと自分の嗜好すら傲慢に思ってしまう孤高の名探偵。そして、彼女に憧れた少女・・・すっきりしませんが、物語としては完璧だと思いました。

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    soratasyaさん