嫌な女

購入した作品の読み方

あらすじ

初対面の相手でも、たちまちするりとその懐(ふところ)に入ってしまう。小谷夏子(こたになつこ)は男をその気にさせる天才だ。彼女との未来を夢見た男は、いつの間にか自らお金を出してしまうのだ。そんな生来の詐欺師を遠縁に持つ弁護士・石田徹子(いしだてつこ)は、夏子がトラブルを起こすたび、解決に引っぱり出されるのだが……。対照的な二人の女性の人生を鮮やかに描き出し、豊かな感動をよぶ傑作長編。

レビュー・口コミ(2件) 一覧へ

  • 「嫌な女」とは誰なんだろうと読み終えても思い当たりません。タイトルは内容とあまり関係がないのではないかと思いました。読んでみると、二人の女性の晩年までの様子が描かれていて、「嫌な女」というより、「性根は年をとっても変わらない」という内容だと思いました。

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    わたむしさん
  • 周りに1人は絶対いるであろうそこまで美人ではないし、気立てがいいわけでもないのに男性に好かれる女性の一生とそれに振り回される何事も無難にこなしてしまう女性の一生を書いた作品。
    スポット事態は振り回す方、夏子に当たっていますが、それよりも振り回されつつ心の底では羨ましく、憧れになっていっている徹子の人生に読み応えを感じました。
    二人の関係は縁戚、弁護士と依頼者という立場で、夏子が毎回トラブルをおこし、それを弁護するという話になっています。
    多分、いや、絶対、夏子は計算でトラブルをおこして、嘘をついている嫌な女なのですが、何故か嫌いにはなれないキャラクター。
    でも、個人的には関わりたくないキャラクターです(笑)

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    なおちぃさん