甘粕大尉 ――増補改訂
購入した作品の読み方あらすじ
関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件。その犯人として歴史に名を残す帝国陸軍憲兵大尉・甘粕正彦。その影響力は関東軍にもおよぶと恐れられた満洲での後半生は、敗戦後の自決によって終止符が打たれた。いまだ謎の多い大杉事件の真相とは? 人間甘粕の心情とは? ぼう大な資料と証言をもとに、近代史の最暗部を生きた男の実像へとせまる。名著・増補改訂。
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作者渾身のノンフィクションの傑作が、長い時を経て、増補改訂版が出版されました。約100年前、関東大震災の時に起こった事件の張本人がテーマです。陸軍の模範憲兵という、際立った経歴はありませんが、真面目一徹の青年が起こした事件…当時、日本を揺るがしたけれど、多くの方々の記憶に残る理由は、後日談が衝撃的すぎるものだったからかもしれません。センセーショナルな描き方も多いですが、この作品は、ごく身近な方々からの証言が多く、当事者の身内の方とも親交が続きました。「甘粕大尉」彼の軌跡を丁寧に追った作品です。