超金融緩和の時代

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あらすじ

史上最高値を更新する米国ダウ、円安に振れた為替市場、低迷を脱した日経平均など、世界経済の新たなトレンドの本当の意味はどこにあるのか? リーマンショック後、「今後の世界経済の行方は暗い」「もはや成長は限界である」などといった悲観論が吹き荒れるなか、唯一、楽観主義の論陣を張り続けた、米国経済分析の第一人者で元ドイツ銀行副会長である著者が明快に読み解く!
米国FRBが先駆けて、ECB(欧州中央銀行)、黒田日銀が追従した、中央銀行による大胆な金融緩和。多くの識者は、これを緊急避難的な措置、あるいは破滅を招きかねない中央銀行の堕落というが、著者の見解は異なる。過去の歴史においても、産業革命などにより大きく経済が発展するときには、金本位制からの転換など、その規模に応じたマネーの増大が不可欠だった。今回の動きはまさに「証券本位制」への歴史的転換による資本主義再生だとする。
「現下の経済状況の不安定さは、情報技術革命による圧倒的な生産性の向上がもたらした一時的なヒト余り、カネ余りにすぎない。これらの余った資源が新たな経済領域に配分されることにより経済は大きく発展する。米国においてはすでにその萌芽が出ており、ダウは10万ドルの大台を目指すトレンドに入った。当然、世界の株式市場、為替市場もそれに追従することになる」――。そうした新たな経済潮流にどう対応をすべきなのか、本書が明らかにする。