シャドウ
購入した作品の読み方あらすじ
人は、死んだらどうなるの?――いなくなるのよ――いなくなって、どうなるの?――いなくなって、それだけなの――。その会話から三年後、凰介の母は病死した。父と二人だけの生活が始まって数日後、幼馴染みの亜紀の母親が自殺を遂げる。そして亜紀が交通事故に遭い、洋一郎までもが……。父とのささやかな幸せを願う小学五年生の少年が、苦悩の果てに辿り着いた驚愕の真実とは? いま最も注目される俊英が放つ、巧緻に描かれた傑作。第七回本格ミステリ大賞受賞作。
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母親の死、母親の親友の死、1番頼りたい父親の奇行。幼いながらも必死に父親を信じて真実を暴こうとする主人公にドキドキします。モヤッとした終わりが多い作家ですが、今作品は結末まですっきりとしています。ミステリーとしては途中何となく流れがわかるのでつまらなく感じるかもしれませんが、親子の絆を再確認できる作品です。お互い愛し合っているのに上手くいかない夫婦、親子関係がどう解けていくのかそこに注目しても面白いです。