永遠。

購入した作品の読み方

あらすじ

生きることに無器用なひとなのね、それが私にはいとしかった――葉月さんは亡くなる前、娘の弥生と幼なじみの僕に話してくれた。かつて別れた恋人のことを。弥生はその男の向かいの部屋に住み、彼の講義を聴きに短大に通った。「お父さん」と、一度も告げられずに。卒業式の日、僕は弥生の帰りを待つ――。(講談社文庫)

レビュー・口コミ(1件) 一覧へ

  • 小説ですが、作り方が荒唐無稽というか、あまり例を見ないと思います。邦画「卒業」のサイドストーリーとして書かれていますが、映画の中で語られない謎が過去からの連続で説明されているのに、映画より後に書かれたのです。多くの謎が映画で提示されますが、まったく説明なし(笑)。でも、こちらにはすべて書かれています。そして「永遠。」が。卯月さんと葉月さんの会話にある「損得なく人を愛せた」ということ。短い物語ですが、心に残る作品です。

    ...もっと見る
    soratasyaさん