スロウハイツの神様(下)
購入した作品の読み方あらすじ
莉々亜が新たな居住者として加わり、コーキに急接近を始める。少しずつ変わっていく「スロウハイツ」の人間関係。そんな中、あの事件の直後に128通もの手紙で、潰れそうだったコーキを救った1人の少女に注目が集まる。彼女は誰なのか。そして環が受け取った1つの荷物が彼らの時間を動かし始める。(講談社文庫)
レビュー・口コミ(2件) 一覧へ
※ネタバレありのレビューです。
5点スロウハイツの「手塚治虫」だと思っていた赤羽環。そのプライドを引き裂かれてもなお、痛々しいほど更に努力をします。彼を守るために、倒れるほど一人で頑張ってしまう、そんな環に「もっと人に頼りなよ!」と声をかけてあげたくなります。小さな謎が上巻で散りばめられていますが、下巻で見事に収まります。『スロウハイツの神様』は、作者のストーリーテラーとしての才能を確信できる名作です。読破した後は『V.T.R』を読まれることをオススメします。