ぼくのメジャースプーン
購入した作品の読み方あらすじ
ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。彼女のため、犯人に対してぼくだけにできることがある。チャンスは本当に1度だけ。これはぼくの闘いだ。(講談社文庫)
レビュー・口コミ(6件) 一覧へ
別の作品とも繋がっています。おすすめです!主人公の男の子が素敵で何度も読み返しました。命の重さについて考えさせられます。
5点別のシリーズともつながるストーリーにとてもドキドキします。伏線、発見、こんなに巧みに練り込まれている。ほんとにおもしろいです。
5点好きです。好きすぎて、何回も読みました。電車で読んでると涙が出てくるので、、危険です(笑)とにかく、大好きです。
5点ぼくたちの大事なものを壊し、大好きな友達の心まで壊してしまった犯人に与えられた罪は「器物損壊罪」。執行猶予つきの判決。犯人は実際には何も失っていない…。そんな犯人を罰することができるかもしれない特殊な力を持つ「ぼく」。「ぼくのメジャースプーン」は児童書の様相でありながら、「復讐」という背徳的で難しいテーマを扱った作品です。有識者である大人の協力者を得て、ぼくは復讐について懸命に考えます。法律で本当に罰することができるのか、命や財産を奪えばそれでいいのか、何が犯人にとっての罰になるのか、罰することによってどうなってほしいのか…。そしてぼくが出した結論とは。何が正しくて何が間違っているのか。大人が読んでも十分共感の持てる作品だと思います。本作には「子どもたちは夜と遊ぶ」の登場人物も出てきます。
辻村作品を単体で読んだ場合、最も万人受けするのが『ぼくのメジャースプーン』だと思います。主人公が幼いこと、特殊な能力を持っているということ、そして子供が精一杯頭を使って、社会に反抗すること。とても共感できる内容です。子供だって大人と同じように傷ついている、そして精一杯もがいて回答を見つけるということが伝わります。自分ならどうしてあげられるだろう…と考えさせられる作品です。