初恋コンテニュー

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あらすじ

萌えて燃えれるデスゲーム風ラブコメ!?

「助けて……兄さん……ゲームが……」
 珍しく妹の空の起床が遅いので、起こしにきたらいきなり寝言を言われ、兄である海は想う。空はどれだけゲームが好きなんだ。
 一方の海はゲームに疎い。
だから助けて欲しいと言われても、攻略の手伝いなんてできない。夢の話だろうけれど。
 プレイ中に寝てしまったのだろう、電源が点いたままだった。
それにしてもゲーム画面も、ゲーム機本体のフォルムも古臭い感じのするゲームだと思った。そして気づけば、海はコントローラを握りしめていた。なぜだろう。あまり時間がないというのに。このコントローラは空が持っているものとは違う。いわゆるツーコンというやつだ。
 だから動くのか知らないが、試しにボタンを押してみる。
 効果音が鳴り、大音量に驚いた。その瞬間、脳を殴られたような、心臓を鷲づかみにされたような、魂を根こそぎ持っていかれたような感覚に陥り、海の意識はそこで途切れた。

 助けてという妹の表現が比喩でもなんでもないことに、海は気づく────────ゲームスタート。

『星空のメモリア』などで知られるPCゲームライター、なかひろの小説デビュー作!!

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。