運命の恋は偽りの夜の庭で
あらすじ
「彼女とは結婚できない、絶対に」
公爵家の跡取りと没落一家の令嬢。
敵同士の家に生まれたふたりは
正体を知らず恋に落ちた――激しく。
大注目作家、日本初登場!
〈あらすじ〉
英国で最も裕福な公爵家の跡取りジョンは、“跡取り”ではない自分で過ごしたいと、友人の屋敷の舞踏会で教区牧師のふりをして楽しんでいた。同じ夜、没落した貴族令嬢で歴史研究家でもあるキャサリンも、偽名で舞踏会にいた。叔母の醜聞のせいで社交界に居場所はなく、一度だけパーティを楽しみたかったのだ。おまけに、屋敷の庭園には一般に公開されない遺跡があり、どうしても見てみたかった。
正体を偽ったまま出逢ったふたりは激しい恋に落ちたが、すぐに互いの本名を知ることになる。かつてキャサリンの家から爵位を奪ったのがジョンの一族で仇敵の間柄、おまけにそれぞれの叔母と父が起こした醜聞でさらに関係はこじれており、この恋は絶対に許されないものだった……。
それから7年後、キャサリンの前に公爵となったジョンが現れた。妹の持参金を守るため、父の遺言でキャサリンの叔母を探さなければならなくなったという。キャサリンは腹を立てつつも両親を亡くした後に世話してくれた一家を救うため、謝礼金目的で協力することに。
離れていた間もお互いを忘れることができなかったふたりは、憎み合いながらも惹かれあってしまう。運命の恋の行方は――?