刺激中毒
購入した作品の読み方あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
“病み界隈(トー横界隈)”から誕生した新世代のクリエイターが綴る、歌舞伎町での愛、そして生と死――。
ODやアルコール、そしてホストクラブに大金を投じて心の隙間を埋めていく。
何もしなければ、ただただ病んでしまう「刺激中毒」からはもう逃れられない。
東京の片隅で愛を渇望する女の言葉は切なくも苦しい。
計20篇の詩と28枚の絵を収録する。
- - -
真実か嘘か、なんてぼくにとっては心底どうでもいいことだ。
真実と嘘の違いはぼくには到底見当がつかなくて、きみがついた嘘がぼくにとっての真実だったから。
耳が痛くなるほどの音楽が流れるあの箱の中で、ささやいてくれるきみの嘘が、ぼくを幸福にした。
グラスに注がれるシャンパンの味はなんだか変な味がしたけれど、そんなのはどうでもよくて、きみの幸せそうな顔が、ぼくを幸福にした。
いま、この幸福に包まれた中で、全てを終わらせたいと思った。
幸福には必ず終わりがくることを知っているから。
幸福の終わりに耐えられないぼくを、幸福中毒とでも呼んで軽蔑してくれよ。
「真実と嘘について」より抜粋
・著者紹介
詩人。イラストレーター。
17歳よりODを繰り返し、トー横界隈にも出入りする。ホストクラブのホストに2,000万円を費やすが、そのホストとは揉めて裁判沙汰となる。
担当ホストとの破局をキッカケとして、2023年よりSNSに詩やイラストを投稿し始める。