ティーンズ文学館 嘘泣き女王のクランクアップ
あらすじ
「男なんだから、そんなに泣くなって。恥ずかしいだろ」
何気なく男友だちにそう声をかけた、中二男子の波瑠。
その言葉をきいていた同じクラスの女子たちから、放課後に
「ちょっとひいちゃった」と噂されていたのを立ち聞きしてしまう。
そんな時、クラスメイトで映像研究会の看板女優、凛子が
たまたま嘘泣きをしている場面に遭遇。
かわいらしい雰囲気の凛子だが、問題解決に「女の涙」を使う、実はあざとい性格だった。
波瑠は、凛子からいま映研で作っている映画の主役として出演しないかと誘われて・・・?
カメラの前で、キャラを作って笑って泣いて・・・涙をめぐる青春部活系ストーリー!
【プロローグ引用】
泣いている子どもを見ればかわいそうだと思うし、
かわいい女子が涙をこぼせばどうかしたのかとつい心配してしまう。
じゃあ、男子の涙は?
「豊川くんも、泣いてみようよ」
嘘泣きの女王はそう言って、おれにむかってにこりと笑った。
【もくじ】
クランクイン ・・・6
1 映画に出てみない? ・・・8
きみが咲くまであと(1) ・・・22
2 キャラを再構築する ・・・26
きみが咲くまであと(2) ・・・52
3 嘘泣きが必要な理由 ・・・58
きみが咲くまであと(3) ・・・98
4 何も、知らなかった ・・・102
きみが咲くまであと(4) ・・・128
5 感情を表現する手段 ・・・134
きみが咲くまであと(5) ・・・156
6 嘘ってつかれない? ・・・164
きみが咲くまであと(6) ・・・198
7 クランクアップ ・・・206
きみが咲くまであと(7) ・・・216
完成披露試写会 ・・・220
あとがき・・・228