そして夫は、完全な女性になった

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あらすじ

「もうこれ以上自分が中年男性になっていくことに耐えられない。残りの人生は女性として生きていきたいんだ」。

40代を迎えた夫は、こう言い放った。

20代後半で結婚し、夫婦共通の趣味である旅行を頻繁に楽しむなど、平和な日々を過ごしていた2018年のある日、発覚した夫の女性ホルモン剤服用。

まさに青天の霹靂といえる事態に混乱しながらも、何度も話し合いを重ねながら女性化していく夫を見続けた2年間を綴った手記。

見た目だけでなく、いやそれ以上に中身も変わっていく夫との関係に苦労しつつも、性別違和についての学び、SNSなどを通じた当事者や当事者の家族との出会い、自己変革の決意……様々な行動を重ね、葛藤と闘いながら、どうすべきかを模索し続けた。

そして夫の性別適合手術が決まり、いよいよ体も女性となる直前に下した決断と、夫や現代のジェンダー医療に対して思うこととは――。