アクションリサーチ 実践する人間科学
あらすじ
問題解決に向けて、研究 者と当事者の人々とが共同で取り組む実践
「アクションリサーチ」は、私たちが直面している問題の解決に向けて、研究 者と当事者の人々とが共同で取り組む実践を言います。それは多くの場合、現 場での息の長い活動となります。本書は、「クロスロード」という防災ゲーム を媒体とした数年間にわたる防災研究や、阪神・淡路大震災の体験の語り部活 動を中核とした10年にわたる共同的実践について報告しながら、アクションリ サーチとはどのような方法なのか、その魅力と研究に伴う責任とは何か、それ を研究としてどう記述すればよいか、理論的基盤としての社会構成主義とは何 かについて、緻密かつ平明に述べた、人間科学の分野として日本で初めての、 待望の「アクションリサーチ入門」です。
【目次】
アクションリサーチ――目次
序章 アクションリサーチの魅力と責任
第1部 アクションリサーチとは何か
第1章 アクションリサーチとは何か
第2章 語りとアクションリサーチ
第3章 アクションリサーチを記述する―「書簡体論文」の可能性
第2部 震災体験の語り継ぎに関するアクションリサーチ
第4章 「語り直す」―4人の震災被災者が語る現在
第5章 「語り合う」―10年目の震災語り部活動
第6章 「語り継ぐ」―生き方で伝える、生き方で応える
第3部 社会構成主義と社会的表象理論―アクションリサーチの理論的基盤
第7章 社会的表象理論と社会構成主義
第8章 〈環境〉の理論としての社会的表象理論
第9章 社会構成主義と人生の物語―映画『ワンダフルライフ』に学ぶ
【著者】
矢守 克也
京都大学防災研究所教授・副所長。現在、日本災害復興学会会長、地区防災計画学会会長、日本災害情報学会副会長、自然災害学会副会長、日本質的心理学会理事、日本グループ・ダイナミックス学会理事などを務める。
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