ツチノコ撮影日誌 令和の「幻のヘンビ」伝説
あらすじ
神出鬼没、幻の蛇にほんろうされながら、懲りない人びと。その夢とロマンの世界を写し出す。
映画『おらが村のツチノコ騒動記』の撮影で僕は、ツチノコの目撃者や、長年捜索活動を続けてきた人たちの話を聞いて回った。ツチノコはいまだ謎の多い生き物だ。
10年前、僕はかつて村で盛んに行われていたというカスミ網猟の映画、『鳥の道を越えて』を発表している。故郷がそれまでと違って見えた。
僕の故郷、岐阜県東白川村はツチノコで村おこしを行うところなのだが、僕はそのことをずっと恥ずかしく思っていた。ツチノコの正体を明かそうとカメラを向けているうちに、僕の中で変化が起きた。
【目次】
序 章 ツチノコって何モノ
[参]つちのこの里 東白川村MAP/『おらが村のツチノコ騒動記』取材地MAP
第1章 「おる」との確証?
第2章 伝承とブーム
第3章 捜索は今も続く
第4章 ツチノコがいなくなる日
第5章 終わりなき旅に幕
終 章 その連なりの先へ
4コマ漫画「ふるさと小景―僕のツチノコ物語―」
ツチノコが気になる
ツチノコの映画を作るきっかけ
第1回捜索イベント
幼少期の夢
ようこそ先輩―ふるさとを語る―
異聞奇譚(1)(2)(3)
姫田さんのめい言(1)(2)(3)
デビュー作『鳥の道を越えて』は失敗作!?
ヤマカガシを探す
親子のきずな
同級生のキツイ一言
老若男女に効く“夢、ロマン”
など21遍
【著者】
今井友樹
1979年岐阜県生まれ。日本映画学校(現・日本映画大学)卒業。2004年に民族文化映像研究所に入所し、所長・姫田忠義に師事。2010年に同研究所を退社。2014年に劇場公開初作品・長編記録映画『鳥の道を越えて』を発表。2015年に株式会社「工房ギャレット」を設立。
一般社団法人民族文化映像研究所理事、日本映画大学指導講師をつとめる。
山村基毅
1960年北海道苫小牧市生まれ。獨協大学外国語学部卒業。ルポライター。人物インタビューを基軸としたルポルタージュを執筆している。著書に『認知症とともに生きる』『ルポ 介護独身』『民謡酒場という青春―高度経済成長を支えた唄たち―』『戦争拒否―11人の日本人―』『森の仕事と木遣り唄』『はじめの日本アルプス―嘉門次とウェストンと館潔彦と―』など。