遺書配達人
森村誠一 902円
あらすじ
棟居刑事は出張先の四国霊場・遍路宿で元区役所吏員の野田と相部屋になる。彼は現役時代に世話した行路病者やホームレスの遺書を、遺族に届ける旅をしていた。その日、所持していた遺書の主は、新宿中央公園で就眠中を襲われ死亡したホームレスだった。娘のために買い、身につけていたネックレスが死亡時に紛失していたという。そのネックレスが、東京で起きたコンビニ強盗事件の防犯カメラに映っていたのだ(表題作より)。切ない余韻が美しい、ロマンティック・ミステリーの最高到達点! 全9篇。解説 篠田節子