鯖猫長屋ふしぎ草紙(九)

購入した作品の読み方

あらすじ

根津権現にほど近い「鯖猫長屋」に、隻眼の盗賊「鯰の甚右衛門」が姿を現す。牢屋敷を出た甚右衛門は蘭方医になりすまし、再び仕事を始めるために必要な相棒を探していた。狙いは、長屋を“仕切る”猫サバの飼い主で、もとは独り働きの盗人だった画描きの拾楽だ。ところが、悪の道に引き戻されそうになっている主を横目で見つつも、サバは動かない。拾楽の運命は? そんな折、歌舞伎役者の卵が長屋に転がり込み、涼太の部屋には座敷童まで現れる。長屋の面々をも巻き込んだ怪事件に拾楽、そしてサバの大将は――。江戸を舞台にした謎解き&人情ばなし第九弾。文庫書き下ろし。