Voice 2024年4月号

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あらすじ

特集1は「デジタル帝国が変えた世界」。デジタル技術の進化は、まさしく諸刃の剣だと言えます。たしかに、私たちは国境を越えて世界中の人びととつながれるようになりました。他方で、ヘイトスピーチやフェイクニュースの氾濫で社会は混乱し、プラットフォームがポピュリズムを伸長させる土台になっているのも事実でしょう。グーグル、アマゾン、メタ、アップル、マイクロソフトに代表されるビックテックは、その規模や影響力はすでに国家を超えており、「帝国」とも称されます。5社の時価総額は日本の全上場企業の合計を上回るなど富が集中しており、資本主義や民主主義を捉え直す必要性も指摘されています。GAFAの戦略と脅威について論じた著書がベストセラーになったスコット・ギャロウェイ氏へのインタビューや、「テクノ封建制」について議論する大澤真幸氏と山口周氏の対談を掲載するなど、国家を凌駕しうるデジタル帝国を前に、私たちはいかに対峙するべきかを考えます。特集2は「自民党政治の落とし穴」。いわゆる「裏金問題」への批判が収まらないいま、中北浩爾氏や野田佳彦元総理などが現在の自民党の問題点を論じます。日本映画界の未来に危機感を抱く是枝裕和監督の巻頭インタビューや、デービッド・アトキンソン氏と広島県の湯崎英彦知事の特別対談なども掲載しています。