Voice 2024年3月号
Voice編集部(編) 880円
あらすじ
特集1は「マネーの流れが変わった」。長らく停滞してきた先進国の経済は、この数年で大きく様変わりしました。世界がパンデミックからの回復期にあったなか、ロシア・ウクライナ戦争などが勃発したことで、マネーの潮流は激変し、各国は急激なインフレに直面しました。インフレ制御と経済活動鈍化の狭間で、財政政策と金融政策を調和させながら舵取りを担うというかつてない困難な局面にあります。マネーの流れの変化は、新たな成長経済を牽引する強大な動力源として作用すると同時に、中国の不動産不況や米シリコンバレー銀行破綻などの経済危機を引き起こす要因ともなっています。本特集では、マネーの新潮流とそれが及ぼす影響に着目し、さまざまな観点から新たな経済の深層に迫りました。経済界と政界のキーパーソンであるマネックスグループ会長の松本大氏と衆議院議員の越智隆雄氏の特別対談などに加えて、ノーベル経済学賞受賞も有力視されているダロン・アセモグル氏の独占インタビューなどを掲載しています。特集2は「検証・学歴社会」。功罪が語られ続けている学歴社会について、組織開発コンサルタントや行動遺伝学研究の第一人者などが多角的に議論しています。巻頭には、1月13日に投開票された台湾総統選の結果を受けて、台湾政治に精通するジャーナリストの野嶋剛氏と、かつての「ひまわり学生運動」のリーダーであった林飛帆氏の緊急対談を掲載。台湾の現在と東アジアの未来を考えるうえで必読の内容です。