はたらく物語
河野真太郎 1,980円
あらすじ
「働くこと」「労働」とは何か――なんていわれると堅苦しくて逃げ出したくなりますが、じつは私たちがふだん楽しんでいるエンタメでも様々な形の「働き方」とその問題が描かれているのです。
『3月のライオン』の棋士たちのように、生活のすべてを将棋=仕事に賭けることの意味とは?
『プラダを着た悪魔』と『マイ・インターン』にみる女性の働き方の理想と現実、ジェンダーとフェミニズムによる影響は?
『宝石の国』の世界で戦うキャラクターたちと、現代のアイドルの共通点とは?
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は「学園もの」の形式を借りた起業&デスゲームの物語?
『株式会社マジルミエ』で描かれる「企業活動としてのヒーロー」のあり方とは?
などなど……。
いわゆる「お仕事もの」だけでなくSFやファンタジーの世界でも、作り手と受け手がいる限り、その時代の「働くこと」の現実と理想が投影されています。
本書では、『増補 戦う姫、働く少女』(ちくま文庫)などでフィクション作品の分析を行ってきた著者が、マンガやアニメ、映画の人気作品を取り上げながら「仕事と働き方」にスポットを当てた新しい読み方を紹介します。
今まさに仕事をがんばっている社会人も、これから働き始める学生さんも、これまで息抜きに楽しんできた「物語」を新鮮な目で受けとめ、さらに現実の「働くこと」の理解も深められる1冊です。