生保・損保特集 2023年版
購入した作品の読み方あらすじ
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週刊東洋経済が臨時増刊号として毎年秋に発刊する「生保・損保特集号」。今年のメインテーマは「インフレに克つ保険」です。
昨春以降、米国をはじめとした中央銀行による政策金利の引き上げによって、株式相場や為替相場などにおける世界的なマネーの流れが一変しました。さらにロシアによるウクライナ侵攻によって、エネルギー価格を中心とした物価高が急速に進み、国内外の経済にかつてないようなインフレの波が押し寄せています。
われわれ一般の消費者にとって、インフレは家計を圧迫する大きな要因として良い印象を持ちにくいかもしれませんが、保険会社にとっては経営においてむしろプラスに働く側面が大きいかもしれません。
例えば生命保険会社の場合、契約者から預かった保険料を国債などの債券を中心に運用に回していますが、市場金利の上昇によって運用益(利差益)を出しやすくなります。またその結果として、契約者に約束する利回りである保険の「予定利率」を上げやすくなったり、契約者配当を増やしたりという施策に打って出るといった、契約者が恩恵を受ける効果も期待できます。
他方、損害保険会社の場合はどうでしょうか。物価高によって例えば自動車に修理費用や火災保険の補償費用が拡大し、保険金の支払いコストが膨らむため、経営へのマイナスの影響は生保よりも大きいかもしれません。ただ、慢性的な収支の赤字に苦しむ火災保険を中心に、インフレを大義名分にすることで保険料の引き上げをしやすくなったともいえます。
インフレが正負両面でさまざまな影響を及ぼす中で、保険会社はどう向き合い、また舵取りをしていこうとしているのか。特集では22人の「業界トップ」インタビューをはじめとして、さまざまな視点で業界の実情を掘り下げていますので、是非手に取ってご覧頂ければ幸いです。
--- 目次 ---
■協会会長インタビュー
清水 博〈生命保険協会〉/新納啓介〈日本損害保険協会〉
■金融庁監督局長インタビュー
伊藤 豊
【特集1】生命保険業界の現状と年間展望
給付金縮小で本業益拡大
新たな資本規制が迫る生保の変革
保険募集の最前線に立つ 営業職員たちの現在地
西澤香菜子<日本生命>/水越美穂<第一生命>/橋本穂菜実<明治安田生命>/永井彩花<住友生命>
大手生保が踏み切った子育て支援策の構造転換
【特集2】損害保険業界の現状と年間展望
保険金縮小で純利益拡大
関東大震災から100年 防災・減災の最新事情
保険会社の頭脳を司るアクチュアリーのすすめ
■INTERVIEW
小田島綾子〈日本損害保険代理業協会会長〉/水野 明<保険乗合代理店協会理事長>
「経営トップ」を直撃!
■TOP INTERVIEW 生命保険会社
清水 博〈日本生命〉/隅野俊亮〈第一生命〉
永島英器〈明治安田生命〉/高田幸徳〈住友生命〉
高橋 薫〈ソニー生命〉/北原睦朗〈大同生命〉
米山好映<富国生命>/副島直樹〈太陽生命〉
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