(栄養管理と生命科学シリーズ) 食品衛生学

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あらすじ

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【内容紹介】
 今日、食の安全を揺るがすような問題が数多く起きている。具体的な被害が生じた事件、それには至らないまでも、ないがしろにするなら将来禍根を残すことが予想される性質の事件などが、現実の社会で生じている。それにともない、食の安全に対する関心も高まっている。食の安全や安心に対する考え方では的を得ているものもあるが、科学的根拠の希薄な内容のものも数多く見受けられる。
 このような状況の下で、食の安全を守るための科学・技術から制度や法律にいたるまでの内容を一冊の書物として提示しようとする試みが本書である。本書では、食の安全に関連する基本的な知識を、最新の知見と資料を盛込みながら、できるだけ分かりやすくかつ正確に伝えることを目標とした。そのために、食品衛生のさらに細分化された各分野の専門家が執筆にあたり、必要と思われる内容を過不足なく網羅することを目指した。また、本書は、管理栄養士課程に在学し、管理栄養士の国家試験に合格することを目標にしている方々を読者の中核に想定している。
 もちろん本書は、管理栄養士国家試験の合格のハウツー本でなくバランスの良い食品衛生の教科書を目指して執筆された。その意味では、現在栄養士・管理栄養士として活躍されている方をはじめとして食に関わる実務や職業に従事している方々にも参考にしていただけるのではないかと考えている。

【著者略歴】
編著:
後藤 政幸(ごとう まさゆき)
和洋女子大学 名誉教授

熊田 薫(くまだ かおる)
茨城キリスト教大学 生活科学部 教授

熊谷 優子(くまがい ゆうこ)
和洋女子大学 家政学部 教授

【目次】
第1章 食品衛生の概念
1 食の安全について
2 食品衛生の定義
3 食品衛生と他の学問との関係

第2章 食品衛生と食品衛生関連法規・食品衛生行政
1 食品衛生の対象と範囲
2 食品の安全性確保に関するリスク分析
3 食品衛生関連法規
4 食品衛生行政の役割と組織
5 食品衛生監視員と食品衛生管理者
6 食中毒対策
7 輸入食品の安全確保対策
8 食品を取り巻く新たな課題と取り組み                   

第3章 微生物学の基礎
1 微生物とは  
2 細菌
3 真菌
4 ウイルス
5 プリオン

第4章 食中毒
1 食中毒の概念
2 食中毒統計
3 細菌性食中毒
4 ウイルス性食中毒
5 自然毒食中毒
6 食物アレルギー
7 マスターテーブル法

第5章 食品媒介感染症
1 感染症とは
2 感染症予防法における食品媒介感染症
3 主な消化器系感染症
4 食品や水から感染する寄生虫症
5 動物由来感染症

第6章 有害物質による食品汚染
1 マイコトキシン
2 化学物質
3 食品成分の変化により生じる有害物質
4 有害元素
5 異物
6 放射性物質
7 トランス脂肪酸

第7章 食品の変質と防止
1 食品の変質

第8章 食品添加物
1 食品添加物の概要
2 食品添加物の分類
3 食品添加物の指定制度
4 安全性評価
5 規格・基準
6 食品添加物の一日摂取量調査
7 主な食品添加物の種類と用途

第9章 食品の器具と容器・包装
1 器具と容器・包装の概要
2 食品包装の技術
3 素材と環境汚染

第10章 食品衛生管理 
1 HACCP システムについて
2 日本におけるHACCPの制度化
3 食品工場における一般的衛生管理事項
4 家庭における衛生管理
5 HACCP を取り入れた国際規格