一神教全史 上

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あらすじ

一神教が世界史を創った!
宗教とは何か? それは、共同体を作り上げるために必要とされる「フィクション」である。
そして世界史は、一神教的な信仰を基盤として築かれた共同体が、
段階的に構造を変化させることによって形成されてきた。
宗教の基礎を的確に捉えた上で、一神教の思想史を縦横に語る圧巻の講義録。
まず上巻では、ユダヤ民族が困難な境遇のなかから唯一神の信仰を案出した過程、
世界宗教としてのキリスト教の成立、ローマ帝国やゲルマン系諸族との関係性、
イスラム教の出現と拡大、カトリック的教皇主権体制の確立について論じられる。

「「一神教は共同体を作り上げるためのフィクション」という一貫した観点によって描かれた観念の興亡史。
古代宗教に端を発するこの基本設定は、曲折を経て現代にも引き継がれている。
「信教の自由」と「政教分離」の関係もこの認識を踏まえなければ理解できないだろう。」
――宮崎哲弥(評論家)