マイクロ・ニーズ
中澤信 1,567円
あらすじ
医療と福祉の境界を越えて
地域住民の小さな声にも耳を傾ける
「高齢者介護」「障がい者福祉」「外国人支援」
多様化するニーズに応える社会福祉法人の取り組み
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近年、医療や福祉に求められるニーズは多様化しています。
たとえば高齢者医療においてはキュアからケアへ、
つまり病気を治すことを主眼とした医療から、生活の質の維持や
精神的な満足を得たいという声に重点が置かれるようになっています。
福祉の面においても、時代の変化とともに対応すべきさまざまなニーズが
生まれており、たとえば重度障がいを抱える子どもを同年代のみんなと
同じ保育園に通わせてあげたいと思っている親御さんがいたり、
言葉の壁により保育園に通えなくなった子どもをどこかに預けたいと願う
外国人労働者がいたりします。
しかしながら、医療や福祉はこうした地域住民のニーズを拾いきれていません。
このような、見逃されやすいニーズを著者は「マイクロ・ニーズ」と呼んでいます。
著者は現在、高齢者を対象としたリハビリテーション病院で理事長を務める傍ら、
地域の介護・保育事業を担う社会福祉法人の理事長も兼務し、
マイクロ・ニーズに応えるさまざまな事業を展開しています。
地域に潜むニーズを現場から細かく拾い上げ、同じ社会福祉法人で障がいのある
子どもたちのサポート事業、外国人労働者の子どもが通える保育園なども始めています。
本書では、著者が理事長を務める医療法人と社会福祉法人が
これまで取り組んできたことを紹介しています。
日本の医療と福祉の世界に関わる全ての人たちにとって新たな取り組みのヒントになる一冊です。
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