文系のための電磁弁の世界。なぜ電磁弁を冠した本がないのか。
あらすじ
さっと読めるミニ書籍です(文章量9,000文字以上 10,000文字未満(10分で読めるシリーズ))
【書籍説明】
長く産業機械分野に関わっているのに電磁弁のことがよく分からないという文系の方は意外に多いのではないかと推測しています。実は、かくいう私がそうだからです。
例えば、分からないことの一つは「5ポート」です。バルブと言えば2つの接続口があるのが普通で、たまに3方弁があることも知っています。
ところが、電磁弁に5ポートがあるというのです。もうそれを聞いただけでわけのわからない商品になってしまいます。
あるいは、電動弁と電磁弁の違いもよく分かりません。
手動弁はハンドルを手で回して弁を開閉させるバルブですが、電動弁の開閉はモーターを利用したアクチュエータ(駆動装置)が行います。
それでは、電動弁と電磁弁の違いはどこにあるのでしょうか。
さらに、「電磁弁はシーケンス制御で自動制御されることが多い」という言葉。
さらに、「直動式とパイロット式」、「シングルとダブル」、「内部パイロット式と外部パイロット式」、「ポペット式・スプール式・スライド式」という言葉など、理解しがたい言葉が並びます。
それでは一念発起、本でも読んで勉強しようと思います。ところが、そういう書籍が見つかりません。
これは困った。かくなる上は個別に調べてゆくしかないと覚悟し、個別に調べてゆくと、次のような電磁弁の用途が浮上してきました。
・洗濯機
・冷蔵庫
・冷凍機
・チラー
・ガス給湯器
・電気温水器
・建設機械
・鉄道車両ドア
・浄水器
・乗用車
・射出成型装置
・自動販売機
・医療機器・歯科治療機器
・厨房器
・スプリンクラー
・洗車装置
・プール注入排水制御
・圧力ポンプ
・圧縮空気工具
・校正装置
それにしてもこれだけの用途の広がりがあり、「世界の電磁弁市場規模は、2020年に38億1,000万米ドルに達し、
今後、2021年から2026年の年平均成長率は4.31%がある(『電磁弁の世界市場』)」というのに『電磁弁』を冠した書籍がないとは。
それならいっそのこと自分で書いてしまえ、と調べて書いたのが本書です。本書が電磁弁のことがよく分からない文系の方のためになれば幸いです。
- ジャンル
- 出版社