よその島
井上荒野 著 858円
あらすじ
長く人生を共に歩んでも、一緒には辿り着けない場所がある。
人は、自分にだって嘘を吐くのだから――
七十代で離島へ移住を決めた芳朗と蕗子夫妻。友人の野呂と三人の共同生活は順調に滑り出すが……。
「たとえ殺人者でも、僕は妻を愛している」「そう、彼はおかしな顔で私を見ていた」
それぞれが抱える秘密、溶け合う過去と現実、倒錯する疑心と慈愛。
この島で彼らは何を目にし、何を知ることになるのか?
やがて謎が解けたとき、景色はがらりと反転する。
ミステリアスに展開する長編小説。