リアリティ+(プラス) 下 バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦
あらすじ
VRは“真の実在”なのか? さまざまな思考実験をもとに新たな「現実」に迫る!
はたして私たちは自分がいまシミュレーションの世界の中にいる可能性を排除できるだろうか。すなわち例えば、『マトリックス』のネオのように、自分では気づかずに機械の生み出す仮想の世界を生きている、という可能性を排除できるだろうか。そして、もしそれができなければ、いかにして私たちは自分がいま生きている世界が偽りのバーチャル世界でないことを確かめられるのだろうか。これが本書で取り組まれる中心的な問題である。チャーマーズはこれにさまざまな角度からアプローチするのだが、彼は究極的には《私たちは自分がシミュレーションの世界を生きている可能性を排除できない》という点を認める。
――山口尚 本書「解説」より
【内容】
第5部 心と意識の問題
第14章 バーチャル世界で、心と体はどう相互作用するか?
第15章 デジタル世界に意識は存在しうるか?
第16章 ARは心を拡張するのか?
第6部 倫理と価値の転換
第17章 バーチャル世界で良き生を送ることができるのか?
第18章 シミュレートされた命は重要か?
第19章 バーチャル社会をどのようにつくるべきか?
第7部 シミュレーションの中の真実
第20章 バーチャル世界で私たちの言葉はどういう意味を持つか?
第21章 塵の雲はコンピュータプログラムで動いているのか?
第22章 実在は数学的構造なのか?
第23章 私たちはエデンの園から追放されたのか?
第24章 私たちは夢の世界のボルツマン脳なのか?
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