〈狭さ〉の美学
近藤祐 1,650円
あらすじ
日本文化における〈狭さ〉の価値とその魅力。
〈狭さ〉とはただのデメリットなのだろうか?
けれども日本文化史上には、鴨長明『方丈記』、
千利休の茶室、池大雅・与謝蕪村の『十便十宜図』等、
さまざまな〈狭さ〉の美学が存在する。
また商店街などにある酒場の赤ちょうちんの
〈狭さ〉には社会通念や物質信仰を超えた「自由」が
宿っているのではないか。
都市空間において排他的・敵対的な〈広さ〉に
囚われ自閉する私たちに、
〈狭さ〉はいかなるアンチテーゼとなりうるのか。
前著『生きられる都市を求めて』に続き、
「都市」に骨がらみの息苦しさを克服し、
人が「生きられる」場所の復権を提言する。