聖樹
購入した作品の読み方あらすじ
病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が余には広過ぎるのである。正岡子規「病牀六尺」より
病床で執筆した子規の晩年に自分事を重ねる著者の第一句集。北大路翼氏の屍派や、毎週web句会などのネット句会の入選句を含む280句を収録。
序文 津野利行
跋文 北大路翼
表紙 脇野あや
【著者自選句】
竿竹の限りに干せる日永かな
夏座敷超合金が払ふ邪気
一方通行の花屋薔薇を売る
首一つ開けたる窓や梅雨に入る
新生姜漬ける会社へ就職す
波の来る遺書を見直す誤字脱字
被災地の天皇陛下着ぶくれる
山法師重き図鑑の返却日
病棟の消灯時間聖樹消ゆ
悴む手よりスマホ決済の音
【目次】
序文
銀春
床夏
杪秋
冬厨
跋文
略歴
【著者】
菊池洋勝
先天性筋ジストロフィー。人工呼吸器を着け在宅療養しながら認定NPO法人とちぎボランティアネットワーク( @tochigivnet )「とちコミSDGs通信」に風刺画を連載している。正岡子規にリスペクトし俳句を続ける。「屍派」アウトロー俳句(河出書房新社)に収載。 #屍派 #鬣の会 #東京荒野 #里 #HaikuNFT