路上の陽光

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あらすじ

チベット文学を牽引する作家ラシャムジャ。代表作「路上の陽光」をふくむ日本オリジナルの短編集。

日本を舞台にした短編「遥かなるサクラジマ」も収録!

10歳の少年が山で父の放牧の手伝いをしながら成長していく姿を描く「西の空のひとつ星」、センチェンジャの横暴におびえる中学校の教室を舞台に気弱な男子ラトゥクが勇気を持つにいたる「川のほとりの一本の木」、村でたった一人の羊飼いとなった15歳の青年が生きとし生けるものの幸せについて考える「最後の羊飼い」など8作品を収める。

ラサは懐の深い町だ。見た目も言語も異なる様々な民族が、あらゆる通りを川の流れのように行き交っている。(本文より)

【目次】
路上の陽光
眠れる川
風に託す
西の空のひとつ星
川のほとりの一本の木
四十男の二十歳の恋
最後の羊飼い
遥かなるサクラジマ
訳者解説

【著者】
ラシャムジャ
1977年、チベットのアムド地方ティカ生まれ。チベット語の小説を雑誌等に発表している。現在30?40代のチベットの作家の中で最も注目される一人である。

星泉
1967年千葉県生まれ。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・教授。チベット語研究のかたわら、チベットの文学や映画の紹介活動を行っている。訳書にラシャムジャ『雪を待つ』、ツェワン・イシェ・ペンバ『白い鶴よ、翼を貸しておくれ』、共訳書にトンドゥプジャ『ここにも躍動する生きた心臓がある』、ペマ・ツェテン『ティメー・クンデンを探して』、タクブンジャ『ハバ犬を育てる話』、ツェラン・トンドゥプ『黒狐の谷』がある。『チベット文学と映画制作の現在 SERNYA』編集長。