スピード力育成のための時間に関する36のマイルール。韓国・台湾・中国からの「日本遅いぞ」コール!
あらすじ
さっと読めるミニ書籍です(文章量12,000文字以上 13,000文字未満(10分で読めるシリーズ))
【書籍説明】
貿易の仕事をしている関係上、韓国・台湾・中国の人とのやりとりが多いのですが、彼らが口をそろえていうことがあります。
それは、「日本企業のスピードが遅い」ということです。
何が遅いかというと、台湾の若い友人によれば、日本企業の意思決定、新商品開発、新規事業の立ち上げなどはとても遅くて、グローバルスタンダードではないという評価です。
この友人は台湾の中小企業の社長で、日本・アメリカ・ドイツの大手企業にOEM供給をしています。OEMとは相手先のブランドで製造する台湾得意の供給方式です。
実は、この台湾の若い友人よりも、スピードに関してもっと厳しく評価する人がいます。それは韓国の取引先の若者です。
韓国には、何ごともスピードを重視する「パリパリ文化」というものがあります。「パリパリ」とは「早く、早く」の意味です。
詳しくは本文で述べることにして、わたしは、個人的には、韓国・台湾・中国の若い人たちがいう「日本企業の行動は遅い」という指摘に対して、その通りだと感じています。
日本企業のスピード感がない理由を考えてみますと、
・日本企業の多くがボトムアップ型である。
・日本企業の多くがコンセンサス型である。
・日本企業の多くが権限移譲できていない。
このような個々の企業の問題に加えて、国全体の問題もあるでしょう。
・日本は超高齢化社会である。
・政府のデジタル化・IT化が遅れている。
高齢化の問題については、どこの国も同じ問題を抱えていますが、日本のIT化の遅れは深刻です。フランス・アメリカ・イギリスなどの諸国と比較しても、日本の投資は最下位の近くをうろついています。
本書は、このような現状において、日本のスピード力を育てるために、個人としてどう対応したらよいかを考えたものです。
結論を先に申しますと、「時間に追いかけられる苦しい忙しさ」から「時間を追いかける楽しい忙しさ」を目指したいと考えます。
わたしたちは、「楽しい忙しさ」で仕事をするにはどうすればよいのでしょうか。
ここに、時間に関するマイルールを集めてみました。すべてがおすすめのマイルールとは限りません。もし気に入ったルールがあれば、メモしていただいて、実行してみてください。
本書は次のような構成です。
第1章 韓国のパリパリ文化
第2章 台湾とアジアのカッキン文化
第3章 中国のOMO文化
第4章 スピードを殺すものに対抗するルール
第5章 仕事のスピードアップのためのマイルール
第6章 健康のためのマイルール
第7章 頭がいい人の時間術
それでは、韓国のパリパリ文化から見てみましょう。
【著者紹介】
姉崎慶三郎(アネザキケイザブロウ)
千葉市在住。元商社勤務。海外駐在員歴2回。長年の海外ビジネス経験を生かして、当時合格率8・4%で、日本全国で400名もいない超難関貿易資格「ジェトロ認定貿易アドバイザー」を取得。自身の40年に渡る貿易実務経験と、ふれあった多くの先輩や国内外の取引先企業の方たちから学んだことを貿易のプロをめざす人に伝えるため執筆を続けている。ペンネームは英語教師だった祖父の名前。