アメリカ研究の現在地
あらすじ
アメリカの文学・歴史・政治・社会分野研究者26人の論文とコラムを集成。中四国アメリカ学会50周年記念出版!
目次
序 生まれかわるアメリカ──学問としての挑戦
第I部 アメリカ研究の原点と現在
第1章 二一世紀初頭の「建国の父祖ブーム」とアメリカ革命史研究の軌跡
第2章 アメリカ・ポピュリズム研究の「政治学」
第3章 一九世紀アメリカ文学における先住民・黒人の復讐劇
コラムA アメリカにおける社会改革運動──禁酒運動の場合
コラムB アファーマティブ・アクションと中国系アメリカ人
第II部 「アメリカの世紀」の誕生と衰退
第4章 長老派内の伝統に根ざす二つのアメリカ観── オバマとトランプのアメリカの起源
第5章 使用されうる過去――二〇世紀のアメリカン・ルネサンス再考
第6章 アメリカと「ドイツ問題」
第7章 仕事とは何か──ビジネスの世紀を描くF・スコット・フィッツジェラルド
コラムC スティーブン・ソンドハイム――アメリカの世紀」を作ったアーティストの眼差し
第III部 トランスナショナルな核の遺産――文学、思想、環境
第8章 重なる風景、移植される悲劇――ナオミ・ヒラハラのマス・アライ・ミステリー・シリーズにおけるトラウマと帰属
第9章 水爆実験をめぐる一九五八年の訴訟――ライナス・ポーリングと日本の遠洋漁業者をつないだ反核思想
第10章 核廃棄物をめぐる(不)可視性とドキュメンタリー映画――『コンテインメント』と『ナバホ・ボーイの帰還』
コラムD 米政府高官の核兵器観――フォールアウト(放射性降下物)を中心に
コラムE ネバダ核実験場と文学
第IV部 ボーダーランズからアメリカを問う
第11章 北米先住民の米加ボーダーランズ――メディスン・ラインと一九世紀末~二〇世紀初頭の米加国境
第12章 「西部文学」から『エコトピア国の出現』へ――伝統と変革の「西部」
第13章 ルヴォワル『スチューデント・オブ・ヒストリー』に描かれる境界の諸相――階級、人種、ジェンダー
第14章 意識化される境界線――オルコット『若草物語』の翻案より
コラムF 米墨国境地帯の文化とトランプ政権
コラムG 米墨国境――第三の空間としての国境地帯
第V部 ポスト・グローバル世界と超域アメリカ研究
第15章 南部連合にまつわる記念碑をめぐる問題――空間と景観の公平化に向けて
第16章 環境作家たちの「市民の不服従」――エコソーシャル・ヴィジョンの継承をめぐって
第17章 海のリテラシーと二ューベッドフォードの捕鯨
コラムH ハリウッド映画とSF小説に登場する普通のボーイスカウト
コラムI アメリカ文学と世界の映画
あとがき