師弟百景 “技”をつないでいく職人という生き方
井上理津子(著) 1,760円
あらすじ
俺の背中を見て覚えろ……ではない
関係が紡ぐ16のライフストーリー。
若き弟子はいかにして職人の世界に飛び込み、
師匠はどのように“技術”と“伝統”を伝えたのか
【内容】
働き方が多様化している現在、「好きなことを極める」「会社員にはならずに生きる」という要素に魅力を感じて、「職人」という存在にいま改めて注目が集まっています。
また、職人の世界における「師弟関係」も、「親方の背中を見て覚えろ」から「背中も見せるが、口でも教える。理論も説いて教える」というように時代に即して変化してきているのです。
本書では、一子相伝でなく、血縁以外に門戸を開いている師匠と弟子の“リアル”な関係を、16組32名に取材し丹念に描き出していきます。
長年の作業で身に付けた確固たる思想や、引き継いでいくべき金言がそれぞれに存在し、日本美術や工芸に興味がある人はもちろん、「働くとは何か?」と考えている人にも訴えかける一冊となっています。
【本書で紹介している職人たち】
◆庭師
◆釜師
◆仏師
◆染織家
◆左官
◆刀匠
◆江戸切子職人
◆文化財修理装コウ師
◆江戸小紋染職人
◆宮大工
◆江戸木版画彫師
◆洋傘職人
◆英国靴職人
◆硯職人
◆宮絵師
◆茅葺き職人
【著者プロフィール】
井上理津子(いのうえ・りつこ)
日本文藝家協会会員。1955年、奈良市生まれ。ライター。
大阪を拠点に人物ルポ、旅、酒場などをテーマに取材・執筆をつづけ、2010年に東京に移住。
『さいごの色街 飛田』(筑摩書房のちに新潮文庫)『葬送の仕事師たち』(新潮社)といった、現代社会における性や死をテーマに取り組んだノンフィクション作品を次々と発表し話題となる。
近著に『ぶらり大阪 味な店めぐり』(産業編集センター)『絶滅危惧個人商店』(筑摩書房)など。
- ジャンル
- 出版社