南洋のソングライン 幻の屋久島古謡を追って
大石始(著) 2,420円
あらすじ
沖縄、薩摩半島、そして屋久島へ。海の民が伝えた屋久島古謡“まつばんだ”の謎を追うノンフィクション大作!
かつて屋久島で歌われていた「まつばんだ」は、琉球音階が取り入れられた民謡です。ただ、屋久島は沖縄や奄美からはるか北方にあり、琉球文化圏ではありません。なぜ屋久島に琉球の名残があるのか、ごくわずかな例を除いて本格的な調査が行われてきませんでした。それならば、と3年がかりでフィールドワークを敢行。そこから見えてきたのは、沖縄~鹿児島~南西諸島に暮らす海洋民たちの生活史でした。同時に、この民謡を復活させようとする島民たちの活動も追っています。本書は、そんな旅や歴史民俗の要素を含んだノンフィクション書籍です。
【目次】
目次
●序章 異郷の記憶が刻み込まれた歌
●第1章 歌であって、歌以上のなにか――真冬の屋久島へ
●第2章 歌に残るマージナルマンたちの痕跡
●第4章 海の暮らし――屋久島の海民たち
●第5章 山から伸びる「歌の道」
●第6章 明治生まれの歌い手たちの記憶
●第7章 3度目の屋久島――2021年5月
●最終章 島から島へ
●あとがき
【著者】
大石始
1975年、東京都出身。世界の音楽・地域文化を追いかける文筆家。旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」主宰。著書・編著書に『盆踊りの戦後史』『奥東京人に会いに行く』『ニッポンのマツリズム』『ニッポン大音頭時代』『大韓ロック探訪記』など。