伊藤博文に学ぶ英語をテコに立身出世する方法。

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あらすじ

さっと読めるミニ書籍です(文章量13,000文字以上 15,000文字未満(10分で読めるシリーズ))

【書籍説明】

いきなりですが、わたしたち現代人はどうも英語の呪縛に縛られていませんか。「英語の発音が悪いので、外国人に英語が伝わらない」といった恐怖感がありませんか。

テレビに登場する日本語も英語もパーフェクトなバイリンガルのような英語でなければ英語ではない、と思いこんでいませんか。

でもそんなことはないのです。ネイティブのような英語を話す必要はまったくないのです。どこか勘違いしているかもしれません。

亡くなられた安倍総理が英語のスピーチをしているのを見たことがあります。

安倍さんは、「私の発音は、ジャパングリッシュだ」と、笑いを取りながらも、でも、外国人に言わせると、十分に聞き取れる発音で、ジェスチャーもあって、75点だと言います。なかなかの高評価です。

こういう政治家は、実はあまり多くないかもしれません。現在第100代目の岸田文夫首相も英語はうまいのにあまりスピーチしませんし、これまでの首相のうち何人が英語のスピーチをしたでしょうか。

と、言ったものの、日本の総理が英語のスピーチをする伝統はないわけではないのです。

調べてみますと、初代総理大臣の伊藤博文は、総理になる前ですが、アメリカで英語のスピーチをした経験がありまし、外国人メディアから単独でインタビューを受けたそうです。

明治維新のリーダーとしては、「維新の三傑」とも称される西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允の三人が有名です。

「情の西郷」「意の大久保」「知の木戸」などといわれ、それぞれの役割によって、明治新国家に貢献しました。

この誰もが首相になってもおかしくなかったのですが、初代総理大臣になったのは意外にも伊藤博文でした。

この四人のなかで、英語を駆使できたのは伊藤博文だけでした。

また、同時代人で英語が堪能だったといえば福澤諭吉ですが、福澤が官僚になることを嫌ったのに対し、伊藤の方は、政治家として日本の初代総理大臣となりました。

ですから、極端な言い方をすると、伊藤は「英語をテコに立身出世を極めた」とも言えるわけです。今回は、そういう視点から伊藤博文の英語を考えてみます。