アメリカ人と愛国心

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あらすじ

米国社会での多数派である「白人キリスト教徒」の愛国心は、愛国的教育の影響、「9・11」などの国家危機の影響、個人の社会的地位の影響等を多層的に受けている。このような「社会的につくられた愛国心」であるが、調査対象者たちはアメリカに対してとても深い愛着を抱いていた。第一に、この愛着は国家に対する国民の犠牲(戦争のために落とされた同胞の命、傷を負った体)をポジティブに解釈するほどに深いものであった。第二に、一部の対象者が「神・家族・国」という三つの対象を一括りにするほどに、対象者にとって「アメリカ」という国への愛着は強いものであった。したがって、社会的につくられた愛国心であるにもかかわらず、いや、それゆえに愛国心はとても深くて強いということが、著者による≪社会学的調査研究≫という直接的な聞取り調査によって具体的詳細を知ることができる。