生還

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あらすじ

私の人生で、もっとも死に近づいていた――。
自宅で脳梗塞で倒れた私は、入院、転院、リハビリ、帰宅、転倒からの骨折、そして再入院を繰り返す。
車椅子生活となりながらも、幸い利き手は動くため、
私はこの闘病記を書くことができるのだ――。
84歳で死の間際から驚異の生還を果たした、約1年にわたる老作家、執念の記録。


作家の冷徹な目で執拗に記す
脳梗塞という悪魔に捕らわれた日々

最初のリハビリ、二度の骨折と手術……私は本当に治癒してゆくのだろうか?


これは夢か現実か?
●倒れた直後に見た〈高原の療養所〉の夢
●〈閣下〉、〈バッチリ天使〉、贋(にせ)モリシゲ――病院で出会った奇妙な人々
●名画座のちらしを見て、急に涙があふれる
●おしっこについて
●リハビリ中の長嶋茂雄を見た!
●クリント・イーストウッドに大泉洋、入院中も欠かさず映画を

※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。