雨の日には車をみがいて
五木寛之 1,584円
あらすじ
さらば愛しき車たちよ
シムカ1000、アロファ・ロメオ ジュリエッタ・スパイダー、ボルボ122S、BMW2000CS……
9人の女性たちを彩る9台の車……
時は流れ、ぼくは進む。究極の恋愛小説
「ビートルズが東京へやってきてた1966年。フランスの大衆車シムカを思いがけず手に入れたぼくは、その代償のようにひとりの女ともだちを失った」(第1話「たそがれ色のシムカ」)、「シトローエンの2CVを転がしていたとある春先。雪の中で後輪を空転させている車がいた。中には灰色のコートを着た女と少女。二人の行き先は思いがけない場所だった」(第5話「翼よ! あれがパリの灯だ」)……。
華やかなマスコミ業界にいながらも地道な「ぼく」の人生は、偏愛するクラシック・カーと、強く自由に生きる女性たちとの出会いとともにあった――。9つの青春・恋愛短編集。