学びの本質を解きほぐす
池田賢市/大高郁子 2,200円
あらすじ
校則で「下着の色」は指定できるのだろうか? グローバル化が進む現在、地毛証明書はとんでもなく時代遅れではないのか? いま、学校で行われているこうした事柄は、学校の外で行ったら人権侵害で、時には犯罪として訴えられてもおかしくないことである。
学校における「評価」で卒業後の生活の多くが決まってしまう現代社会では、みな、なるべく高い値段をつけてもらえるように頑張り、上手くいかなければ非難され、そして傷つき、疲弊していく。
すべてが自己責任であるという間違った道徳的価値を押し付けられているために、その抑圧的な構造を自らが支えてしまっていることに気づかせてもらえない。
もし、そのおかしな構造に気づいてしまったら、その子は「問題のある子」として扱われる。それが今の日本の「学びの場」で起きていることである。
著者は、この本で一貫して、「学ぶことの権利」について主張している。本来、学ぶということは、誰かにいい評価をつけてもらうためではない。もっと自由で楽しいものであるはずだ。いい「評価」をもらわなければ!と子どもたちを追い詰める「学校教育」の呪いの正体を探る。
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