赤い風

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あらすじ

前代未聞の開拓事業「三富新田」を描く長編歴史小説
荒涼とした原野を二年で畑地にせよ――。川越藩主柳沢吉保は無謀な開拓を命じる。軋轢を抱える武士と農民の共同事業は成功するのか。

武蔵野原野は赤土で水源に乏しく、田畑は拓けない。
秣場(まぐさば)に利用する村々の争いを止めるため、川越藩主柳沢吉保は荒野の開墾を命じる。
だが、家老の嫡男・啓太郎は、侍を憎む百姓の正蔵と衝突、互いに反目して計画は進まない。
二年の期限が迫るなか、下役人が不審な死を遂げて……。
大地に生きる人々の歴史長編。

解説・福留真紀

※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。