マルクス・ガブリエル 新時代に生きる「道徳哲学」

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あらすじ

コロナ下でも、あなたの「自由」を手放さないために

「ウイルスを恐れて家から出ない立場を10、ウイルスなど存在しないとする立場を1とすれば、私は6か7です。しかし3の立場もありえます」「電車を乗り換えるとき必死で走りました。息が上がり、マスクを外したその瞬間、警官が近づいてきて『マスク着用は義務ですよ』と言ったのです。私は必死で『息ができない(I can’t breathe)』と答えました」――ボンでは経験に根差した言葉でかつてなく詳細にコロナ下の心性を分析し、今こそ可能な「倫理的進歩」を「手放してはならない自由」と絡めて論じる。故郷ジンツィヒでは新実在論の成り立ちを発祥の当地で語り起こす。平易な対話形式による、ガブリエルの新しい“哲学教室”!


〈目次〉
はじめに  コロナ時代の精神のトレーニング(丸山俊一)
I章 正解なき状況での選択
II章 思考で倫理は進歩する
III章 唯物主義を越えて、正しく錯覚せよ
IV章 道徳哲学が合理的なツールになる
V章 ウイルスが教える「正しい」生き方
VI章 「新実在論」誕生の原点へ
VII章 「他者が正しい可能性はある」
終章 分断を越える最後のチャンス
おわりに  今、自然の意味を問い直すとき(丸山俊一)