大阪都構想&万博の表とウラ全部話そう
あらすじ
【内容紹介】
すべての自治体が注目する住民投票の行方
新型コロナウイルス感染症の対応に、政治行政と民間が一体となって全力を尽くしているが、まだ先行きは不透明だ。
このような状況で、全国的にも群を抜いて光る対応を続けているのが大阪だ。国民からの評価も高い。その陣頭指揮を執っているのが、吉村洋文大阪府知事だ。吉村さんは、一貫して先手先手の対策を講じている。
2009年、世界中で新型インフルエンザが流行したとき、僕は大阪府知事だった。そのときの大阪市長は、MBS放送の元アナウンサーである平松邦夫氏。大阪府と大阪市は、権限も財源も同等に並び立つ。それで当時は、大阪府庁も大阪市役所も「我こそが大阪を引っ張る行政組織である」と自負していた。もちろん、知事や市長もお互いに「我こそが大阪のリーダーだ」と思っている。
こう言うと、自責の気概があっていい気がするけど、そうじゃない。大阪府と大阪市がバラバラだから、感染症対策の方針もバラバラで、本当に大変だった。
ところが今、大阪府と大阪市の関係性は当時とまるで違う。吉村大阪府知事が「ワン大阪」の感染症対策の司令塔として、陣頭指揮を執っている。
今、大阪府と大阪市は一体となって大阪全体の行政運営を行い、まさにバーチャルな「大阪都構想」状態となっている。これが、感染症対策で大成功に収めることができた大きな要因でもある。
本書では、大阪都構想について詳しく解説するとともに、2025年に控える「大阪・関西万博」の誘致に至るまでの過程も分析・解説していく。なぜ、今のような大阪ができあがったのか。これからも「ワン大阪」の行政運営を続けるためにはどうすればいいのか。その答えがここにある。
【著者紹介】
[著]橋下 徹(はしもと・とおる)
1969年6月29日 誕生
1988年3月 大阪府立北野高等学校卒業
1994年3月 早稲田大学政治経済学部卒業
1997年 弁護士登録。法律事務所に勤務するが、翌年、大阪市北区で橋下綜合弁護士事務所を
設立し、独立
2003年4月 『行列のできる法律相談所』にレギュラー出演開始
2008年1月27日 大阪府知事選。183万2857票を獲得し、圧勝
2008年2月6日 大阪府知事就任。38歳での就任は当時全国最年少
2009年 世界経済フォーラム(ダボス会議)のYoung Global Leadersの1 人に選出
2010年4月19日 大阪維新の会創設
2011年11月27日 大阪市長選。20万票の大差をつけて勝利。40年ぶりに市長選で投票率が60%
を超える
2011年12月19日 大阪市長就任
2012年9月28日 日本維新の会設立。その後、日本創新党、太陽の党が合流
2014年3月23日 大阪都構想を焦点とした出直し選挙。得票率87%、2位に30万票差をつけて勝
利
2014年8月1日 維新の党創設
2015年5月17日 大阪都構想の賛否を問う住民投票。得票率差1%未満で否決される
2015年11月2日 おおさか維新の会創設
2015年12月18日 任期満了で大阪市長を退任。政界引退。現在に至る