南条翔は其の狐の如く 1

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あらすじ

美しき銀色の狐はなぜ現れたのか? 幼なじみと敵対する運命を背負う少年はなぜ化け狐になったのか?

十歳で両親を亡くして以来、幼馴染達に支えられてきた南条翔は、
この春から高校生もなった。
ある日、頻繁に約束を破る幼馴染達に対して、翔は彼らを怪しみ、二人の後をつける。
すると山中のあばら家で見たこともない、おぞましい化け物の姿と、
それに臆することなく化け物を退治する、幼馴染達の一面を目の当たりにした。
長年付き合いである、彼らのことは家族同然として見ており、
「なんでも言える関係」でいようと、その絆を深めていた。
けれど、彼らの知らない姿がそこにはあった。
翔にとって、その奇々怪々な光景はあまりにも衝撃的なものだった。
彼らの秘密を知った同じ日。
翔は、この世とは思えない、美しい銀色の狐と出逢う。
あばら家に侵入してきた迷い狐は、くくり罠に掛かり、怪我を負っていた。
それを救った翔は狐から懐かれ、一夜を共にすることとなったのだが―――。


梅野 歩(ウメノアユム):福岡県在住。本作にてデビュー。

六七質(ムナシチ):イラストレーター。東京都在住。ゲーム、アニメ背景のコンセプトデザイン、小説等の装画、カードゲームイラストなどで活躍中。ベストセラー絵本『えんとつ町のプペル』(にしのあきひろ・著)のメインイラストレーターを務めた。