ゆけ、おりょう

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あらすじ

「世話のやける弟」がいつしか時代の英雄になってしまった――。
坂本龍馬の妻・おりょうの目を通して描かれる、幕末の名場面!

幕末の京都で出会った「世話のやける弟」のような男・坂本龍馬と結婚したおりょうは、夫を呼び捨てにし、酒を浴びるほど飲み、勝海舟にも食ってかかる「妻らしからぬ」振る舞いで周囲をへきえきさせる。
ついには龍馬の周囲から、「龍馬のために離婚してください」とまで迫られる始末。

しかしおりょうは、寺田屋で間一髪龍馬の命を救い、日本で初のハネムーンを敢行。
薩摩へ、軍艦に乗って長崎へ、馬関へ――。

激動の世の中を楽しげに泳ぐうち、いつしか薩長同盟・版籍奉還の立て役者として時代の英雄になってゆく夫。
そして、龍馬亡きあとの20年を彼女はどう生きたのか。

型にはまらない生き生きとした夫婦の姿、意地っ張りで責任感が強く、龍馬に惚れながらも自立した魂が輝く「門井版おりょう」。
現代の女性に響く物語!

解説・小日向えり(歴女)

※この電子書籍は2016年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。