きみはそのままでいいんじゃないか

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あらすじ

お寺の掲示板には行事の案内か、ホトケ様の言葉である「法語」が掲示されています。ところが最近、ここにユニークな言葉を掲示するお寺が出てきて、ネット上ではそれを楽しむマニアも現れてきました。お寺というと、葬式やお墓参りの時にお世話になる程度です。有名な寺でも一般の人にとっては観光名所に過ぎません。本来、仏教とは死後のための教えではなく、いまを生きていく人の支えとなる教えです。それが葬式仏教と化すと、たとえを高邁な「お言葉」であっても、末香臭く陳腐な響きしかもたらしません。お寺の掲示板にユニークな言葉を掲げるのは、こうした現状を乗り越えようとするお坊さんたちの工夫なのでしょう。「お寺さんがそんなこと言うか」といったミスマッチ感が新鮮であり、しかしながら仏教の智恵がベースにあるため、じっくりとその言葉を噛みしめてみると、心に沁みてくるものがあります。本書は「軽いようで深い」、ユニークなお寺の掲示板をピックアップし、鑑賞していくものです。だれもが悩みや問題を抱えて人生を乗り越えて生きていかなければなりません。人生に生き詰まることや大きな壁にぶつかることがあると思いますが、そんなとき、仏教の智慧に基づいたお坊さんの言葉(坊言)が答えを導き出すヒントにもなると思います。