逆数宇宙

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あらすじ

麦原遼は知性のゲンコツで「宇宙の果て」をゴンゴン殴りにいく。それも一発や二発ではない。
パンチを最後まで数え終わったとき、あなたもマットに沈んでいるのだ。
ーー飛浩隆

宇宙そのものの成り立ちをテーマにした、バリントン・J・ベイリー/グレッグ・イーガンばりの一大奇想ハードSF。
日本で言えば、草野原々『最後にして最初のアイドル』や、高島雄哉『ランドスケープと夏の定理』の向こうを張る、スーパーハードかつ野心的な宇宙小説。麦原遼は、この一作で、日本SFの最前線に躍り出たと言っていいだろう。
ーー大森望(「解説」より)



「宇宙の果て」をめざし、ふたりは光の船〈方舟〉で旅立った。
だが出発から四億年後、〈方舟〉がある惑星に衝突。
脱出するために、この星の生命が技術文明を築き、〈方舟〉を宇宙へ放出してくれるまで導かなくては……。

宇宙とむきあう記憶、人格、個体。
新時代の訪れを告げる、愛に満ちた本格SFの誕生!


『SFの書き方』(早川書房)も話題の<ゲンロン 大森望 SF創作講座>第2期で「ゲンロンSF新人賞」(選考委員:山田正紀、大森望、東浩紀)に輝いた受賞作が電子書籍化。
完全改稿のうえ、大森望による解説を付す。